2021年9月
院長のつぶやき(39):9月1日
<新型コロナワクチン現時点での知見>
おはようございます。夏も終わり朝夕めっきり秋を感じさせる九月を迎えました・・・と言いたいところですが、今年の夏はなかなか秋に替わってくれません。
また、全国の新型コロナウィルス新規感染者の第4波がなかなか止まりません。本当に毎日嫌になります。
さて、今月は、新型コロナワクチンについてです。私は高齢者ということでワクチン接種を2回無事終えることができました。1回目の接種では注射した筋肉周辺の痛みが2~3日続きました。
2回目は症状が出ると聞いていましたので、覚悟していましたが、全く症状もなく終わりました。症状がなかったのは「年を取って反応が鈍くなった」ともいわれていますが、先月中に接種後2週間の様子見も終わり、一安心しているところです。
さて、先日新聞に「ワクチン特集」が出ていましたので、要点を簡単にまとめましたので参考にしてください。
1、変異ウィルス(デルタ株)出現を防ぐには?
○新型コロナウィルスは、より感染力が強い変異ウィルスが現れると、置き換わる
○現在流行の9割がデルタ株(従来より感染力が2倍強い)
○変異ウィルスを出現させないためには、
・個人個人がウィルスに罹らないこと
(罹ったタイミングで変異ウィルス出現の可能性が高くなる)
2、集団免疫効果が出るには?
○新型コロナの流行が収束するには、人口の一定数以上が免疫を持つ必要がある(感染が広がらない状態を作り出す)
○一人の人が周りの何人に感染させるかが基準---→(「基本再生産数」と言う)
・従来ウィルス:2.5人---→人口の60~70%で集団免疫が達成
・デルタ株:5~9.5人---→人口の80%以上(?)
になってはじめて集団免疫が達成(?)
3、3回目の予防接種は必要?
○2回接種での予防効果は
・従来ウィルス:95%前後
・デルタ株:42~76%→(「ブレイクスルー感染」と言う)
○3回目接種の効果は、2回接種に較べ抗体値が5~11倍上がる→(「ブースター効果」と言う)
(※しかし、富裕国が3回接種すれば途上国へのワクチン接種が届かなくなるが・・・)
4,特効薬は?
○新型コロナから回復した人の2つの抗体を組み合わせて作った点滴薬が開発された
(軽症、中等症患者対象)
○海外の治験では、入院・死亡を7割削減できた---→(「交代カクテル療法」と言う)
○点滴薬でない飲み薬は、まだ開発途上中
5,いつになったら、マスクを外せる?
○今まではワクチン接種がゴール
○デルタ株で局面が変化し、ゴールが見えない
(英国が、7月に全面解禁した結果を注目)
どうでしょうか?
現状まだまだ新型コロナウィルスとの戦い真っただ中という感じです。
ワクチンだけではダメで、特効薬の出現が待たれるところです。(来年2022年までには)
それまでは個人でできる予防策を徹底することに尽きると思います。
〔個人でできる予防策〕
1,ワクチンを接種する
2,マスクを着用する
3,手洗い、うがいを励行する
4,不要不急の外出を控える
5,3密(密閉・密集・密接)いや1密でも避ける