2020年11月

 院長のつぶやき(29):111

 

<「天知る地知る」>

 

おはようございます。朝夕めっきり寒くなり、秋の気配を感じるようになりました。

 

新型コロナウイルス感染の第2波の猛威が止まりません。でも春先ほどの脅威感はあまりなくなって、3桁の新規感染者の数字が挙がっても、「あっ、そうか」ぐらいの感覚になってしまいました。

 

ヨーロッパでは再び非常事態宣言や夜間外出禁止令が出ていると言うのになんということでしょう。早くワクチンと治療薬が開発されることを切に祈ります。

 

それまでは、マスクと手洗い、消毒に三密回避を心がけるしかありません。この状態がいつまで続くのでしょうか?本当に嫌になります。

 

さて今日は、「天知る地知る」という表題にしました。

 

この言葉は皆さんご存じの通り、中国の故事から来ています。正確には「天知る、地知る、我も知る、子知る」です。意味するところは、「誰も知らない・見ていないと思っても、天や地や私や貴方は知っており、悪事や不正は、必ず発覚する」と、

 

私は幼い頃、母親から次のように言われていました。「天知る地知る神も知る、仏が知れば我も知るなり」と、

 

そして「○○ちゃん、どんなに隠れて何かをしても天地神仏は、ちゃんと見てますヨ。誰も見てないといっても少なくとも自分は知ってますヨ」と、

このため隠れて何かをするときも、常に後ろめたさを感じたものです。「天地神仏」から見られていると、

 

また逆に「人に隠れて善行を積めば天地神仏は、必ず見てますヨ」と言われ、人が見ていようがいまいが、善行を積むよう心掛けてきたつもりです。

 

この天地神仏は見ているという教えが少なからず幼少期の私の生き方に影響を与えたことは確かです。

 

「天知る地知る神も知る、仏が知れば我も知るなり」と故事・ことわざから多少表現が変わっていますが、私はこちらのほうが受け入れやすいように思います。日本人の感覚に合っているような気がしています。特に「神仏」を取り入れたところや、「我も知る」を最後に持ってきたところが気に入っています。

 

これからもこの故事・ことわざを胸に、晩節を汚さぬよう身を律していきたいと思います。