2020年1月
院長のつぶやき(19):1月1日
<節と関節>
新年あけましておめでとうございます。令和2年の始まりです。今年もよろしくお願いします。この一年どんな年になるのか楽しみです。特に今年は東京オリンピックがあり、しかもマラソンが札幌で実施されますので運動への関心を高め、ぜひコース近くで応援して盛り上げたいと思います。
さて今日は、運動に関係が深い「節と関節」についてつぶやいてみたいと思います。
私は、「節と関節」は同じものだと思っています。植物の節が動物では関節になったと。私たちも時々「節々が痛い」などと言います。
植物にとっての節は、安定性と強度を手に入れるための物です。竹を見ればよくわかりますが、竹に節がなければあれほど高く背が伸びないでしょうし、伸びてもすぐに折れてしまうでしょう。
他の植物も幹や枝に節を作り強度を高め大きく太くなっていきます。
動物はと言うと、骨と骨をつなぐ節を関節にして、動くことができるようにしました。
しかし動くことができるようになった代わりに各関節が弱く不安定となりました。弱く不安定となった関節をカバーするため、靭帯や関節包で関節を補強していますがそれにも限界があります。
弱く不安定となった各関節ではケガが起きます。無理な動きをして靭帯が切れ脱臼もしくは捻挫をしてしまいます。動くことのために強度と安定性を捨てた代償です。
では、強度と安定性のある節を捨てて何を得たのでしょうか?それこそが植物とは違う「運動性」です。動物が動ける物体となった所以はここにあります。
関節の動きが悪くなると動作に制限が出るのはもちろんですが、慢性的な痛みの大部分もこの関節に起因しています。腰痛、股関節、膝関節、足関節症しかりです。
でも動物である以上、関節に起因する傷害を克服して運動性を確保しなければ動物とは言えません。そのためには、何が必要か?
それは毎日の適度な「食事と運動」です。
関節を動かしているのは筋肉ですが、ともかく体を動かし筋肉を活動させることです。
植物とは違い動くことができる体を持っているのですから、動かさない手はありません。
毎日のバランスよい食事と体を動かすことにより筋力と関節運動ができるようになるのです。
関節が動かない節を持つ植物的な人間にならないよう運動に心がけましょう。